今回ブログ担当の大谷です。
本来は先週ブログをアップしていなくてはいけなかったのですが、、、最近は私用の事をブログで書いていたのですが、今回は最近お問い合わせも増えてきておりますリボールを普通の工程とは違う方法でやってみましたので、それをブログで書いていきたいと思います!
リボールとは??
そもそもリボールとはなんですかという方も多くいらっしゃるかと思いますので、簡単にご紹介しますとリボールとは基板に実装されているBGAを取外し、その取外したBGAに付いておりますはんだボールを一度除去し、新たにはんだボールを載せて再生させるというリサイクル、エコな作業の事を総称してリボール作業と言っています。
もともとこのリボール作業をずっとやられていた方も多くいらっしゃるかとも思うのですが、ここ数ヶ月半導体不足で悩まれている方や企業様も多い関係で、リボールのご相談を頂く事が増えてきている印象があります。
↓↓↓↓↓通常のリボールの工法は下記のyoutube動画でご紹介しております↓↓↓↓↓
リボールをフラックスでやってみた!!
本来BGAのリボール作業をする際は、メタルマスクを使用しはんだペースト印刷して行うのですが、今回は敢えてはんだペーストを使わず、フラックスのみでリボールできるかトライしてみました。
まずははんだごてと吸取り線を使用し、部品側に残っておりますはんだ残渣を綺麗にしてあげます。その後、ポストフラックスを筆や綿棒で部品全体に塗布し、少し乾かしてあげます。(本来はこの時にフラックスを使用せずに、はんだペーストを印刷してあげてリボールを行います)フラックス塗布もあまり塗り過ぎてしまうと加熱中に液化してボールが動いてしまいますので、なるべく薄く塗るのがポイントになります。(薄く塗る分1回の加熱で馴染みが不十分な場合は、2回目の加熱時はフラックスを多めに塗布し再加熱をする予定です)
次に弊社専用治具に部品をセットし、はんだボール搭載用マスクを被せはんだボールをふりかけ(白いご飯にふりかけをかける様に)メタルマスクの空いている穴の中にはんだボールを入れてあげます。
はんだボールを搭載しましたら、ギューッと力強くやらなくても大丈夫ですので、軽くトントンと上からはんだボールを抑えてあげまして、フラックスにはんだボールを密着させてあげます。はんだボール搭載後はリワーク装置にセットし、加熱をスタートします。
使用するプロファイルははんだが溶けて馴染んでくれればいいので、毎秒1℃勾配のリニアに上げていくプロファイルを使用致しました。
リワーク装置のカメラで加熱中のはんだが融点付近で溶けていたのは確認できたのですが、やはりフラックスを薄く塗った分、馴染みが悪かったかと思われますので、次はフラックスをたっぷり塗って再加熱をしてみました。
再加熱時、リワーク装置のカメラではんだが融点付近で溶けてしっかり馴染んでいたのを確認する事ができました!!
今回ははんだペーストを使用せずフラックスのみでリボールをしてみました。2回加熱は必要ではありますが(使用するフラックスによったり塗布量によっては1回でも可能)、部品の耐熱温度内で加熱をしておりますので安心できますし、Ersaのリワーク装置は加熱中のはんだの溶け具合を観ながら作業をする事ができますので、より安心して作業をする事ができます。
皆様も機会がありましたら、一度フラックスでのリボール是非行ってみて下さい!!
今回使用致しました機種は全自動リワーク装置のHR600/2になりますので、ご興味あるお客様は弊社ホームページを是非ご覧頂ければと思います。
弊社ホームページURL: Ersa リワーク装置 – ダイナテックプラス株式会社| 創業100周年&世界的シェア No.1 のドイツ Ersaの日本総代理店 (dynatechplus.co.jp)
大谷 稔