インターネプコンの見どころ! 音響機材編(荒井)

こんにちは、ダイナテックプラス代表の荒井謙光です。

webサイト、Youtube でもご案内しております通り、弊社は 1月25日(水)〜 27(金)に東京ビッグサイトで開催される「インターネプコン2023」に出展致します。

今回の見どころは、各種装置の実機展示はもちろんですが、ブース内の特設スペースにて、弊社カスタマーサービス担当の加藤愛がライブプレゼンテーションとリワーク装置を使った「リボール作業」の実演を行います。

上手くいけば、ジャパネットたかたさんの様に「リワーク初心者のワタシでも、カンタンにリボールができちゃうんです!」と叫ばせたいところですが、そこは何が起こるか分からないのもまたライブの醍醐味。加藤も一生懸命練習していますので、ぜひブースに見にいらして下さい!

Live Reball

 

 

 

 

日本一わかりやすいリボール実演 Youtube 版はこちら

音響沼には手を出すな!

さて、ライブで実演をする上で重要になるのが、音響。Ersa 製品はハイクラスの品質とサービスがウリですから、その魅力をきちんとお伝えするために、限られた予算と時間の中ですが、なるべく音響にはこだわってみましたので、今回のブログでは、その顛末をご紹介したいと思います。

以前、他のスタッフがブログで言及した通り、私、若かりし頃に ヘビメタ 少し激しめのロックバンド活動に傾倒していた時期があり、プロが使うレコーディングスタジオで歌を収録する機会にも恵まれたのですが、その中で「良い音に心を打たれる」というのを何度も経験しました。オペラやオーケストラの様な生演奏の迫力も素晴らしいですが、高品質の音源をきちんとした音響機材で再生した時の音は、耳ではなく身体の芯に響く感じがして感情まで揺さぶられますし、歌手や演奏の魅力を何倍にも引き出す力があるんですね。

はたして音にこだわった実演で、Ersa 製品の魅力も さらに倍率ドンッ! となるでしょうか?!

Quiz

 

 

 

 

マイク: RODE Wireless Go ll + Lavalier Go + Lav-Headset + VIDEOMICRO!!

弊社には、オンラインデモや Youtube 撮影のために幾つかマイクはありますが、今回はブースでの実演という事もあり、機動性を最優先にして、ワイヤレスの RODE社製 Wireless Go ll を使う事にしました。

こちら、オーストラリアの老舗音響機器メーカー RODE の製品で、無線発信機一体型の小型マイクと、受信機がセットになっています。ワイヤレスですから音質は有線のコンデンサマイク等には遠く及びませんが、逆に手頃な価格帯のワイヤレスマイクとして考えると驚異的な高音質なのが特徴です。セットアップも超簡単ですし、マイクの指向性が鋭く周囲の雑音を拾いにくいので、今のところはオンラインデモや昼間の人が出入りする時間帯の Youtube 撮影でも一番使用頻度が多いマイクです。

wireless go

 

 

 

 

発信機一体型マイクは2つ付属しているので、実演をする加藤が使うマイクは、オプションのピンマイク Lavalier Go と、そのピンマイクをヘッドセットとして使うためのアタッチメント Lav-Headset を組み合わせて、ハンズフリーで使える様にしています。ピンマイク Lavalier Go は、Wireless Go ll の発信機についている標準マイクよりもさらに指向性が鋭いので、まさに音声だけをピンポイントで拾ってくれる感じです。ハウリングも起こりづらいので、音響の調整もラクチンなのです!

wireless go

 

 

 

 

 

途中で解説をする私が使う方のマイクには、RODE の小型ガンマイク VIDEOMICRO を接続して使う事にしました。こちらも指向性が鋭いのでより音声がクリアになります。通常はカメラに固定して正面の音を集中して拾いたい時に使う事が多いのですが、ステレオミニプラグ変換アダプタ(オス/オス)というマニアックな部品を探し出して、発信機一体型マイクと連結して、即席のワイヤレス手持ちマイクを作ってみました! この組み合わせは使い勝手が良くて、今後のオンラインデモやショールームでのプレゼンでも使えそうで、お気に入りです!

Videomicro

 

 

 

 

 

スピーカー: CRATE Taxi TXB50(結局不採用!)

東京ビッグサイトは大きな会場ですから、それなりに出力のあるスピーカーでないと音がかき消されてしまいます。まずは手持ちの機材でそんな大出力のスピーカーがあるかいな、、、と思案したところ、昔ストリートライブに使っていたベースアンプ CRATE Taxi TXB50 が自宅で眠っているのを思い出しました。

こちら、その名の通り出力 50W の 10インチウーファーを搭載し、バッテリーを内蔵しているので、充電すれば屋外で電源なしで使用できるんですよ。ですから、主にギター向けの TX15、TX30 と共に、ストリートミュージシャンには大人気のアンプでした。

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もう20年近く使っていませんから、バッテリーは当然ながらすでに死んでいて電源も入らなかったので、内部を開けて確認です。(もともと、充電しながらの使用は不可の仕様でしたので、このままでは、充電できない限り電源が入らないのです。。。)

まずは背面のパネルを外すと、内部の基板や電源回路は確認できたのですが、外観上、破損しているような部品は無さそうで一安心。正面のウーファーを取り外すと、エンクロージャー内部のバッテリーにアクセスできましたので、ケーブルは抜いてしまい、電源直結で動作させる方法を考えてみましょう。

TXB50TXB50

 

 

 

 

さてこの TXB50、充電は 15V で、バッテリー駆動時は 12V で動作するところまでは分かったのですが、電源直結で使うには、基板のどこに 12V を接続すればよいものか、、、と暫く思案していたところ、何のことはない、背面パネルに貼ってある謎の目隠しシールを剥がしたら、12V 電源直結用の DCジャックが出てきたじゃないですか(笑)。

手持ちの 12V 電源ではプラグのサイズが合わなかったので、合うものに付け替えて接続し、祈る気持ちで電源を ON にすると、、、おぉーーーーー! 電源ランプ点灯! ペカりましたぁーーーーー Go Go!!!! テンション爆上がりで、早速スマホのイヤホンジャックを接続して音楽を流すと、音もちゃんと出るじゃないですか!!!! 20年の間、妻にはほぼ毎年「使わないなら捨てなさい」と言われながらも抗い続け、時の荒波を乗り越えてくれたかつての相棒に、感動の涙が。。。

TXB50TXB50

 

 

 

 

さて、いよいよ動作する事が分かったので、プレゼンの音楽やマイクの音声を流してみるのですが、、、うーん、やはり10インチのウーファー1発のみのベース向けアンプですから、音楽と音声の同時出力はレンジが全く足りず難しいですね。。。音声のみでしたらなんとかクリアに出そうですので、TXB50 からは音声だけ出し、音楽は液晶テレビから出す事にして、それぞれの音質をイコライザーで調整すると、なんとか満足できる音質にする事はできました。

しばらく加藤にもこのシステムで練習してもらったのですが、、、うーん、、、聞けば聞くほど、、、なんか物足りない。。。やはり、音楽が液晶TVの貧弱なスピーカーからの再生ですから、どうしても低音/高音の表現力が足りていないのが気になってしまうのでした。。。

TXB50

 

 

 

 

 

 

スピーカー: BEHRINGER EuroLive B112D(こちらを採用!!)

さぁ、いったん気になり出したら放っておけない私の性格。気づいた時には、音楽から音声までバランス良く鳴らせるフルレンジの PA スピーカーを探す果てしないネット検索の旅に出ていました。。。出力や周波数特性、大きさ、重さ、もちろん価格も含めてくまなく調査し、CRASSIC PRO SCP12P と最後まで悩んだのですが、出力が 1000W と圧倒的で、海外の Youtuber が忖度なしで紹介している動画が多く参考になる情報が多かったのと、最後は「Ersa と同じドイツ製」というよく分からない理由で、BEHRINGER社の EuroLive B112D に決めました。

サウンドハウスさんのオンラインショップで深夜にポチったので、「届くのは2-3日後かなー」と気長に待つつもりだったのですが、なんと翌日AMに届いてびっくりしました(笑)。

さっそく届いた箱がこちら、分かってはいたけれど、デカい!

B112D

 

 

 

 

しかし、中を開けると、大きさの割にはスピーカー本体は驚くほど軽い!!

B112D

 

 

 

 

 

そして、同時購入したサウンドハウスさんの「CRASSIC PRO SPS/BLACK スピーカースタンド」と組み合わせると、スタンドの作りが頑丈な事もあって、すんげー存在感です!!!

B112D

 

 

 

 

 

 

 

背面には XLR とフォンが一体型のコンボジャックの入力端子が2口と、各チャンネルのボリューム、そして Low / High のイコライザー。それに、もう一台のスピーカーを数珠繋ぎで接続して増設できる XLR の MIX 出力端子が付いていますね。あと、基本は入力2チャンネルですが、おまけの3チャンネル目(?)として、同じ BEHRINGER 社のワイヤレスマイクが接続できる USB 端子が付いています。これもいずれ欲しくなってしまいそうだなぁ。。。

早速、音を出してみます。1チャンネル目は音楽用として、手持ちの RODE 社 VXLR+ アダプター(3.5mm ミニ → XLR) を使って、プレゼン用の iPad と接続。予算の関係でスピーカーは 1つだけなので、iPad もオーディオ設定でモノラル出力モードにしました。2チャンネル目は、ミニ → フォンの変換アダプタを使って、RODE Wireless Go ll の受信機を直結。

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いやー、さすが 1000W の有り余る出力だけあって、音楽と音声の同時出力 + ご近所から苦情がくるのではと思う音量でも、まったく割れずにクリアに出ますね!! 感動です!! エンクロージャーが木製ではなく、軽量の樹脂製な事もあり、低音も高音も切れがすごく良いので、音の深みでは木製エンクロージャーに劣るのかも知れませんが、大きな会場でたくさんの人に聞こえやすい音を出すという面では、理想の音質だと思いました。

その後、色々とセッティングを試してみましたが、スピーカー1台では音の広がりを出す事はどうしてもできず、最終的には液晶テレビのスピーカーも併用する事にしました。音楽の中高音はステレオで液晶テレビの左右から、音楽の中低音とマイクの音声は B112D から、と分担させる事で、音の立体感も出て、納得の仕上がりになりました!!!

manzoku

 

 

 

 

 

いやー、久しぶりに音響機材の沼に足を踏み入れてしまいましたが、色々な発見があり、やっぱり楽しいですねー。あとはプレゼンテーション本番で、練習した成果を出すのみです。たくさんのお客様に見てもらえたら嬉しいので、皆様のご来場をお待ちしています!! その際は、私のこだわりの音響機材にも注目してみて下さい!!

荒井謙光